08:00宿舎発 8:35峰廻路転着
昨日、通りかかった峰廻路転という三叉路にある宙に浮かぶ岩の力学的な関係と上昇する石段のモチーフが気にかかり写生を始める
今日、本当は大王台頂上からの獅子峰の眺めを第1番に画くつもりだったが、雨でできないため、2番目に画くつもりだったこのモチーフに切替えた 結果、以降も天気が悪い日が多く、替えて良かった
午の食事
写生している場所のすぐ下の“峰の茶屋”といった趣の山の店のお爺さんから、薪で焚いた煮込みをごちそうになる 皮のついたままのジャガイモとカボチャを大まかに切り、ほうとうよりもっと幅広の具に山椒の粒を薬味に加えた醤油味の煮込み 単純で素朴な碗だけに、五代の荊浩や北宋の范寛もこんな食事をしつつ太行山に入ったのかと感慨し、温かい碗を嬉しくいただく
お爺さんは、秦宕秀といい71歳、素朴な人柄 宿舎近くの村に住み、この山店まで通う 店は黄参などの薬用植物を少しと簡単な飲食品を売る 老のいないふだんは小黒という、よく吠える忠実な4歳の黒犬が店の番をする
TOP△
9月16日(日) 出発 水墨画の写生ための用具
17日(月) 嶂石巌散策─蛇岩など
18日(火) 塔の岩の写生 王一明
19日(水) 水墨技法─積墨法のし方
20日(木) 《淮泉寺記》
21日(金) 嶂石巌散策─大王台
22日(土) 峰廻路転写生1日目─秦お爺さんと黒
23日(日) NEXT→2日目─小虫が大発生
24日(月) 3日目─嶂石巌路起伏多
25日(火) 4日目─嶂石巌の音
26日(水) 5日目─蝋燭の明かり、深い闇
27日(木) 6日目─客人
28日(金) 7日目─写生結束
29日(土) 懸崖の箱庭─凍凌背
30日(日) 帰路