新石器時代
仰韶文化(黄河) 河姆渡文化(長江) 紅山文化(東北)
大汶口文化(黄河)
龍山文化(黄河) 良渚文化(江南)
古代始源の宇宙観:天円地方 璧と琮(外方内円)
殷・周時代
●殷墟(河南省安陽市) ●三星堆(四川省) 立人像259cm
青銅器 怪奇で重厚な造形 人間を越えた力「自然」「天」への信仰
饕餮紋 (とうてつもん) 生命力の象徴
雲気紋 生命力の源と流れ
世界樹(東の扶桑、西の若木、中央の建木)生命樹
→漢時代 揺銭樹(四川省)
春秋・戦国時代
●中山王墓(河北省) ●曾侯乙墓(湖北省随州市)
漆絵 帛画(はくが) 次第に写実的な造形
●湖南省長沙市子弾庫1号墓
昇仙図:美女龍鳳図帛画 31.2×23.2 湖南省博物館
人物御龍図帛画 37.5×28 湖南省博物館 顔の優れた写実
楚帛書:十二月神図 38.7×47 Sackler Gallery
1963年サックラー購入、1987年までメトロポリタン美術館保管
言葉(楚文字書法)と絵画(神像、草木) 四季のある自然観
朱木
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夏(南)4月余 5月皐 6月且
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白木
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3月秉
2月女
1月陬 (東) 春
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秋(西) 7月相
8月壮
9月玄
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青木
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12月涂 11月姑 10月陽 (北)冬
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黒木 稲穂
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秦時代
始皇帝による古代帝国の完成 首都咸陽
一国を滅ぼすごとにその国都の宮殿を模した建物を建てた 200棟の宮殿
●地上宮殿 阿房宮 東西700×南北150mの土壇 1974年発掘
1号宮殿址 31×13mの土台 3層建物 3号宮殿 壁画
●地下宮殿 始皇陵墓 1974 年から発掘 《史記》刑徒70万人動員
一辺350×高さ43mの墳丘ピラミッド 二重の障壁 「陵園」
地下城内:文官俑,雑技俑 銅車馬 荘重な写実性
地下城外:兵馬俑坑 陵の東約2km 等身大の彩色武士俑と軍馬俑8000体
楽師俑,水鳥など
前漢時代
思想背景:儒教と道教と神仙思想
神仙思想 不老不死の願望 逸楽の来世観 地下=天上世界
「魂魄」(こんぱく 陽気と陰気 精神と肉体) 天人合一思想と陰陽五行思想
形式:1.壁画(建築壁画(現存せず)と墓室壁画) 2.帛画 3.副葬品
馬王堆漢墓
長沙国(湖南省長沙)丞相軑侯 (だいこう) 利蒼と妻子の墓
馬王堆1号墓(利蒼夫人墓)帛画 縦205cm T 字形
帛画の図像:崑崙山(こんろんさん 西の彼方)への魂の昇仙
西王母信仰 不老不死の世界
天界
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月(蟾蜍 兔)
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女媧
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太陽(三足烏)
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常羲
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鐘
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8つの太陽をつけた扶桑樹
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空 昇仙
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天の門 門番
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ミミズク
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軑侯夫人と従者
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2龍
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玉璧
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地上
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祭祀の光景
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地下
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大地を支える大男
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2魚
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南方の神話《楚辞》《山海経 (せんがいきよう) 》《淮南子 (えなんじ) 》の世界
武帝期の大型墓
呉楚七国の乱 中央集権郡県体制を確立 匈奴征討 西域との交通
儒教を国教に 儒教と道教 現世的平明な写実
●茂陵(武帝墓) BC139-87 霍去病 (かくきよへい)墓
巨大な牛・馬等の丸彫石彫 気勢ある塊量感 簡潔な写実
●陽陵(景帝墓) 多数の兵士の裸体像
●満城漢墓 河北省 宮廷の優美な日常器物
鍍金長信宮灯 金錯豹 金鏤玉衣 博山炉 透彫と金銀錯
五行思想と陰陽観
四神の造形:青龍(東)・朱雀(南)・白虎(西)・玄武(北)
●馬山一号楚墓 戦国BC4-3C 灰白羅龍鳳虎紋刺綉断片 荆州博物館
●梁王墓壁画 BC136年頃 四神雲気図 青龍・白虎・朱雀・神霊 河南博物院
戦国の龍・虎・朱雀3種から前漢前期の梁王墓壁画などの過渡的図像を経て儒教支配による宇宙統合の象徴として四神が完成する
●方格規矩四神鏡 “青龍三年(235) 顔氏作鏡成文章
左龍右虎辟不詳 朱爵玄武順陰陽 八子九孫治中央 壽如金石宜侯王”
後漢時代
形式:1.壁画 2.画像石 3.副葬品、明器土偶
壁画
1.宇宙観、生活観の主題 2.秩序と気勢ある構図
3.イマジネーションあふれる雄大な造形 4.流動する線と強い色彩
●打虎亭2号墓壁画 河南省密県 →打虎亭漢墓参照
宴楽の場面 几帳の墓主人、左右に賓客の宴飲、楽舞、奇術、曲芸
画像石
●150頃 武氏祠堂画像石墓 山東省嘉祥 聖賢、忠臣、孝子、烈女、拝礼、出行など
●沂南 (きなん) 画像石墓 山東省
●四川省画像磚 農耕牧畜 水田・水池のimage 荷塘漁猟
→参考サイト:京都大学人文科学研究所所蔵 石刻拓本資料参照
明器土偶
●洛陽砂西七里河墓 晩餐の卓 6 人奏楽隊、七盤舞踊、跳丸倒立滑稽の曲芸
大型燭台 龍に乗った羽人 醸造場や豚小屋、鶏小屋、番犬など
参考書
杉原たく哉 いま見ても新しい古代中国の造形 小学館アートセレクション 2001年
世界大美術全集 東洋編1先史・殷・周 東洋編2秦・漢 小学館 1998年
白川静字書三部作 平凡社
字統 1984年 漢字6800余字の成り立ちを明らかにした字源辞典
字訓 1987年 漢字を日本人がどう読んできたか、日本語の語義と字義の対応を検証した古語辞典
字通 1996年 漢字22000字の成立と意味の展開を体系化した漢和辞典
白川静著作集 全12巻 平凡社 1996-2000年
白川静著作集別巻 全22巻 平凡社 2002-2019年
説文新義、金文通釈、殷文札記、甲骨金文学論叢、甲骨文集・金文集(図録篇釈文篇)
白川静(1910-2006 福井市生、文字からみた中国古代学の権威)
巫鴻 Wu Hung, The Wu Liang Shrine: The Ideology of Early
Chinese Pictorial Art(武梁祠:古代中国図像芸術的意識形態), Stanford University Press,1989年
参考サイト
Computer Reconstruction of the Wu Family Shrines
ピッツバーグ大学李安敦教授による武氏祠のVR復原。2000年代初めのQuickTime版からQT廃止後のバージョンアップ。軽快になっている
河姆渡遺跡博物館(リンク切れ)
浙江省余姚市河姆渡鎮にあるBC.5000-3000年頃の農耕文化の遺跡
蔵品検索の画像双鳥朝陽紋象牙蝶形器、馬鞍形陶塊の五葉紋の線刻絵画など
秦始皇兵馬俑博物館 兵馬俑の豊富な写真、基本論文など(日本語ページあり)
洛陽古墓博物館 1987年開館、地上にある景陵と移遷された清河文献王元懌と江陽王元義の墓、地下に造られた西漢から北宋に至る墓からなる宏大な博物館 旧サイト
おすすめ中国古代音楽
古琴曲《鳳翔千仭》 南京博物院のサイトから
南京博物院の戦国時代青銅編鐘と編磬の実物を用い、南京芸術学院の古琴家・成公亮が唐代伝承古琴曲《鳳翔千仭》を『西麓堂琴統』から打譜編曲し愛用の唐琴《秋籟》で演奏する
展覧会
《大兵馬俑展》
2004年10月 日-2005年1月3日 上野の森美術館
従来保存されなかった色彩を留めた兵馬俑など。東博《中国国宝展》でも数体展示
《よみがえる四川文明-三星堆と金沙遺跡の秘宝展》
2004年8月10日-9月26日 東京都美術館(終了)
1986年三星堆、2000年船棺、2001年金沙と発見された「四川文明」の遺跡から青銅立人像、縦目獣面具等の青銅器、金器、玉器など国宝や世界初公開の文物を含む全122点を展示
展覧会は、5月秋田(主催・秋田魁新報社)、6月盛岡(岩手日報社)、8月東京(フジテレビ)、10月富山(北日本新聞社)、11月青森(東奥日報社)、2005年2月郡山を巡回する
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中国絵画史ノート 漢以前 2002.5.1作成
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