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  秋月打譜による電子版 i 琴譜

 秋月琴譜

 古琴の楽譜である減字譜の記譜法自体は文字譜から生まれて以来今に至るまで千年あまりほとんど大きな変化がありません。このことはこの記譜法がリズムの表記がないことも含め古琴の演奏に合理的で使いやすく一般に受けいれられやすい普遍性をもっていたことを示しています。
 琴譜には必ずといっていいほど琴曲の始まる前に減字譜を解説する一覧がついています。これは減字譜の琴譜が残る明時代の初めよりもずっと以前から、歴史の移り変わりや各地の琴派、個人の風格の違いによって指法も微妙に異なるため、そのつど弾き方を明らかにする必要があったためです。
 このinternetの琴譜「 i 琴譜」でも、htmlファイルでの制約のために生じた記譜法を交え、下にあげた指法表のように減字譜を解説しています。
  i 琴譜では、右手の指と弦の記譜に文字譜的な配置を用い歴史に逆行しています。たとえば i 琴譜では「左手の名指(小指)で2弦10徽を按じ、右手の中指を内側に弾く」という弾き方は、 勹二( 名十 ) というようになります。右手の中指を内側に弾く ( こう ) の指法を表す減字は、ふつうの琴譜では「勹」の内側に「二」が入り視覚的に一目でわかりやすくなっていますが、 i 琴譜では「めいじゅうこうに」と減字を読む順序に従っています。
  i 琴譜の趣旨は、WEB上で誰でも見ることができるよう、現時点で使われているHTMLの言語を用い琴譜をつくり伝えようということにあります。そのために生じた制約はこれからのより進んだ言語によってさらに改良されていくことを希望しています。


 秋月琴譜 減字譜指法
  一.音色 速度 リズム
  二.右手指法
  三.左手指法

 
 宮調   酒狂 『神竒秘譜』    打譜解題  
 宮調   陽春 『神竒秘譜』      
 商調   白雪 『神竒秘譜』      
 商調   歸去来辞 琴歌 『東皐琴譜』    打譜解題  
 角調   梅枝 琴歌 『玉堂琴譜』      
 角調   浅緑 琴歌 『玉堂琴譜』      
 徴調   樵歌 『神竒秘譜』      
      春野  琴歌 『東皐琴譜』      
 羽調   玉樹臨風 『悟雪山房琴譜』      
 羽調   漢宮秋 『玉梧琴譜』    打譜解題  
 黄鐘調  秋月照芽亭 『神竒秘譜』      
 黄鐘調  山中思友人 『神竒秘譜』      
 黄鐘調  小胡笳 『神竒秘譜』      
 黄鐘調  頤真 『神竒秘譜』      
 黄鐘調  大雅 『神竒秘譜』      
 蕤賓調  欸乃 『玉梧琴譜』      
 凄凉調  澤畔吟 『神竒秘譜』      
 姑洗調  神品姑洗意 『神竒秘譜』      
 姑洗調  飛鳴吟 『神竒秘譜』      
 姑洗調  秋鴻 『神竒秘譜』  打譜解題  
 碣石調  幽蘭  唐代写本      


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  秋月琴譜    2001.2.11写  更新

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