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 北京信息

 山東行

9月 8日(金)  泰安 泰山 泰山頂上

曲阜から泰山ふもとの泰安まで長距離小公共(ミニバス21元)。泰山(東岳)は五岳の一つ。以前、五岳のうち華山(西岳)に登り、恒山(北岳)に行きました。泰山は五岳の中で現在、最も有名になっています。

泰山
山路の途中にいた山羊の子供 一天門

今回、一天門から頂上まで泰山中路というコースをとり、荷物を背負ったまま歩いて登り頂上で一泊し下山することにしました。昨夜はまったく睡眠不足ですが登り始めます。
入山料(40元)を払い紅門から壺天閣をへ廻馬嶺へ。この辺りから上りがきつくなってきます。薬王殿、歩天橋をすぎ中天門(二天門)。山頂までの中間地点であるここで一息つきます。黄色のスイカ(6元)が美味!
中天門から財神廟、雲歩橋、酌泉亭、五松亭、迎客松を見、
迎客松

朝陽洞をすぎ対松亭にきます。ここから頂上まで十八盤という泰山最大の難所になります。十八盤(天梯)は1633段あり、400mを一気に登ることになります。
対松亭から龍門坊まで慢十八盤、龍門坊から昇仙坊まで不緊不慢十八盤、昇仙坊からまで南天門までを緊十八盤といい、登るにしたがって勾配が急になっていきます。

十八盤 対松亭 不緊不慢十八盤あたりの岩

這うように昇る最後の南天門までの緊十八盤は、泰山登山の圧巻です。“昇仙”というだけあり、下を見はるかせば今までの道のりが小さく下に、風は下から吹き上げ、自分の身体が魂ごとすくい飛ばされそうな感じです。ここにしばらく止まり周囲の岩をスケッチしました。

泰山頂上
洪北石近くの石、「雲海」の字 天街近くの岩

ここまで5時間ほど。
南天門に着けば、あとは比較的平たくなり頂上まではすぐです。先に天街という宿がたくさん集まっている所があります。
昔の人は、いまさっきの昇仙坊をすぎここまでくれば、気持ちは浄化され自分が何か天の境に来たような気がしたでしょう。
しかし現在の南天門、天街は宿の勧誘と観光の店が並ぶもう一つの俗世です。
泰山管委賓館という所に宿をとりました。
宿に荷物を置いた後、暗くなるまでのわずかな時間、いそぎ頂上を散策。
髪を髷にした道士たちのたむろす碧霞元君を祀る碧霞祠、紀泰山銘之碑の大碑がある唐摩崖をへ、玉皇頂へ。
玉皇頂(天柱峰)は泰山1545mの山頂。玉皇大帝を祀る玉皇殿があります。
いったん少し下り気象台のある日観峰へ。北に横たわる洪北石(探海石)で夕暮れ。しかし雲っていて夕日は見えません。

9月 9日(土)  泰山頂上 岱廟 泰安 青島 中天門から見た泰山

日の出1時間前に宿の人に起され、宿泊客全員で玉皇頂裏の決まった場所に日の出を看に出ました。宿ごとにテリトリーが決まっているようです。しかし雲っていて日の出は見えません。
下りは南天門の別の方角にあるロープウェイ(45元)に乗り中天門まで。そこからバス、タクシーを使い下山、駅で青島行きの火車の切符(60元)を買った後、泰山詣での順序は逆になりますが、岱廟へ。

岱廟
歴代皇帝の封禅の場、すでに戦国時代から泰山を祀る儀式の場だったそうです。
天[貝兄]殿は、一昨日の孔子廟の大成殿と同じく中国古代三大宮殿の一つです。内部に《啓蹕回鑾図》(けいひつかいらんず)の大壁画。北宋創建時1009年の壁画は失われ、今残るのは清時代のもの。清代壁画としては興味深い図様。
その東の碑廊には漢代隷書のうち質朴古拙なものの傑作、《張遷碑》(東漢中平三年186年)の原石があり、左隣には朴厚凝重な書風で知られる《衡方碑》(東漢建寧元年168年)の原石があります。張遷碑は明代初めの出土のためか、衡方碑の模糊としてまろやかな外観に比べ比較的鮮明です。
また岱廟東の東御座の外には秦時代の李斯が書いたとされる小篆の傑作《泰山刻石》(別名《封泰山碑》、秦始皇二十八年BC219年)の残字9字を刻んだ石があります。ケース入りとはいえ野外に置いてあったため、これが原石かは確認していません。もしそうだとしたら今残った9字も、そうとう後補が入っていることになります。

11:15泰安発→17:30青島着
駅に歩いて行ける遠さの、鉄道局に関係した銀橋賓館に宿をとりました。


6月05日(火) 北京 済南
  06日(水) 済南 山東芸術学院 市博物館 山東省博物館
  07日(木) 曲阜 孔子廟 孔府 孔林
  08日(金) 泰安 泰山
  09日(土) 泰山頂上 岱廟 泰安 青島
  10日(日) NEXT→青島 老舎、聞一多、康有為故居 小魚山公園 小青島公園
  11日(月) 石化楼 嶗ロウ山 青島
  12日(火) 北京



  北京信息   2001.6.22写  更新

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