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 北京信息

 美術史系秋季考察旅行









9月17日(日)  西安 法門寺

この日、この旅行の最終日は自由行動になったので、1人で法門寺に行ってきました。行き方の概略は次のようです。行きのルートに使ったローカルの小公共は時間がかかりすぎお薦めできません。帰りの高速道路に出てバス停も何も無いところで手をあげて長距離バスを捕まえるのが速いですが、西安からの行きにこのやり方はできません。結局、法門寺行きは、車をチャーターするか法門寺を含むツアーに便乗するのがよさそうです。

900出発 taxi11元
920玉祥門播家園長途汽車站 小公共10元
1035出発→1100三橋村→1120咸陽市→1210興平市→1250貞元鎮→代家→1320武功鎮→換車→
1350扶風着 小公共1.5元
1430法門寺着 博物館18元 塔21元
1730出発 taxi70元(含高速代20)
1800高速公路 高速公共汽車20元
1940西安市玉祥門着 taxi11元
2000招待所着 計162.5元

法門寺

法門寺パノラマ 法門寺パノラマ

法門寺は陜西省扶風県法門鎮にあります。釈迦の舍利をおさめる「関中塔廟始祖」の寺として有名です。創建は東漢の恒帝年間にさかのぼります。寺のプランは、前に宝塔、大殿が後ろにひかえる早期唐代のもの。現在の宝塔は明代の47mの磚塔です。その他の法堂、方丈など最近のものです。門前には広場と300mの宝塔路を中心に観光の店が並ぶほかは特に見るべきものはありません。
唐時代の874年、懿・僖の両父子皇帝が、密教の舎利供養曼陀羅世界として数千件の宝物を塔の地宮に納めたものが、1987年、半分崩れてしまった塔の修理の最中に再び現われたいへん話題になりました。
日本でも宝物の一部を何回か眼にする機会があり、とりわけ『源氏物語』にも登場する「ひそく(秘色)」の青磁などの特別な美しさに眼を奪われてきました。今回の旅行でもすでに陝西省歴史博物館で2件の秘色の青磁を見ています。
期待して行ったのですが、展示を眺めわたしてみると、皇帝が係わったとはいえ秘色以外の金銀器やガラスなどの晩唐の工芸品は、すでにいわれているように日本の正倉院の盛唐の宝物と比べると精緻さでは劣るものがあります。
実際の法門寺の場所に立てたことがこの日の収穫でした。
  唐   [流/金]鎏金迦陵頻迦鳥紋銀   線刻画が興味深い  
  唐   [流/金]鎏金人物画銀壇子   線刻画  
  唐   [流/金]鎏金伎楽紋銀調達子   線刻画  
  唐   五弁葵口秘色瓷盤   3件3種

9月18日(月)  西安 古玩城
陝西西安古玩城(朱雀路 南環路との十字路付近)

17時07分西安発 K47次硬座150元
9月19日(火)   7時20分北京西站着


考察旅行のむすびに
今回の旅行は、はじめて中国の人たちと一緒に比較的長期に行動し、数多くの文物をまとまって見ることができとても有意義でした。
特に河南博物院の戦国墓の大壁画、打虎亭漢墓の東漢の山水壁画(レプリカとはいえ)、陝西省歴史博物館の盛唐初期の三太子墓の壁画、臨潼県博物館の慶山寺の盛唐盛期の舎利精室壁画、もちろん永楽宮の元代の壁画など、今まで組立ててきた中国の絵画史のみかたを、見直すきっかけを与えてくれました。
もう一つ、予定外の急な参加にもかかわらず終始、さまざまに安配し気をつかっていただいた高火老師、史玲老師、同学們に感謝します。旅行中、少しの困ったこともありませんでした。かえって自分が知らずに何か迷惑の種をつくっていたいたのではないかと恐れます。
この場をかりて同行した老師們、同学們に感謝します。



9月 4日(月) 北京 鄭州
   5日(火) 鄭州 河南博物院 打虎亭漢墓 新密
   6日(水) 鄭州博物館 古玩城 鞏義
   7日(木) 鞏義 宋陵 鞏県石窟 黄河
   8日(金) 洛陽 古墓博物館
   9日(土) 龍門石窟
  10日(日) 関林 水泉石窟 龍門石窟
  11日(月) 民俗博物館 洛陽博物館 白馬寺
  12日(火) 永楽宮 西安
  13日(水) 西安 歴史博物館
  14日(木) 兵馬俑 臨潼県博物館 華清池
  15日(金) 碑林 歴史博物館 唐壁画 考古研究所
  16日(土) 咸陽市博物館 茂陵 乾陵 懿徳太子墓 永泰公主墓
  17日(日) 法門寺
  18日(月) 古玩城 西安
  19日(火) 北京



  北京信息   2000.9.26写  更新

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