東洋随一の新校舎
9月新学期から中央美術学院は、長い仮校舎住まいを終え、東洋随一の規模と豪語する新校舎での授業を始めています。清華大学呉良[金庸]教授たちによる設計は、広い敷地内にシックな暗灰色のレンガの壁の外観。郊外の新興住宅地の中にあって、調和しつつも存在感のあるなかなかよい造りです。現在、授業開始に必要な1期工事が完成し、引続き2期工事の建設中です。
色とりどりのアドバルーンがいくつも揚がり、華やいだ気分の今日から三日間、新校舎落成を祝う様々なイベントが行われます。
10時から多効能庁(大ホール)での潘公凱新院長らのお話による開幕式。
この期間、卒業生なども招待し、新校舎の内外は各科の展示が見られ、新校舎をひと通り回ってみるのに格好の機会です。
ライトアップされた中国人学生公寓。ベランダには、20世紀の中国美術をになった中央美術学院教授陣の大きな顔写真。
葉浅予、古元、斉白石、聞一多、李風眠、徐悲鴻、李可染、黄賓紅たち。
人気歌番組《同一首歌》
17日夜は、金曜夜7時半のゴールデンタイムに放映される中央電視台3の人気歌番組《同一首歌》が、グランドの仮設舞台で行われました。学校や先生方の紹介もまじえ、ポップスや民歌や西洋古典の歌手たちによる歌が、7時から10時すぎにわたって延々と続きました。美院の学生としては、ただ留学生約20名のみが《朋友》の合唱で番組に登場(この様子は1ケ月後の11月23日、テレビで放映されました)。
パノラマ写真中央、飛行船(写真では白い点)も舞う時計塔のある図書館前が、ライトアップされた《同一首歌》の舞台。
この三日間のイベントの他の主なものとしては、海外からの来賓によるものです。
18日は、海外の美術学校の校長たちによる“面向21世紀:芸術教育と交流”と題した国際芸術院校長論壇。日本からは東京芸術大学の澄川喜一学長のお話がありました。
19日は、午前午後にわたって外国美術学院教授の学術講座。日本からはやはり東京芸大で文化財保存学を担当される日本画家、田淵淑夫教授が45分ほど、日本画材料の紹介をされました。
講演後のわずかな時間、田淵先生からお話を伺ったおり、愛知芸大の日本画の保存修復をになうもう1人の代表者、林功先生の西安での客死を知り愕然としました。昨年9月に、林先生とは西安の歴史博物館の研究室内で、歴博に寄贈するために日本から輸送し荷を解いたばかりの、高松塚古墳の模写を前にお話ししました(2000年9月15日 西安歴史博物館)。
その時のこれからの抱負に満ちたお元気なようすは今でも目に浮かびます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
北京信息 2001.10.22写
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