i 琴譜　減字譜指法　　　　　　　　　　　　秋月

二．右手指法

尸	へき 擘	大指（親指）を内側（自分の身体側）に弾きます。
托	たく 托	大指を外側に弾きます。
木	まつ 抹	食指（人指し指）を内側に弾きます。
乚	ちょう 挑	食指を外側に弾きます。
勹	こう 勾	中指を内側に弾きます。
易	てき 剔	中指を外側に弾きます。
丁	だ 打	名指（小指）を内側に弾きます。
摘	てき 摘	名指を外側に弾きます。
厂	れき 歴	食指を挑の弾き方で連続して２弦以上弾きます。挑と比べ較快です。
益	けん 蠲	同じ弦を抹勾ですばやく弾き、連続した２音を出します。
侖	りん 輪	同じ弦を摘、剔、挑ですばやく弾き、連続した３音を出します。
一( 女 )	じょいつ 如一	この符号の前の２音以上を同時に弾きます。例えば８度の按、散音を剔で“如一声”（同一の声の如く）に弾きます。または速く弾いた前後の２音以上の連続音も“如一声”といいます。
單( 双 )	そうだん 双彈	同一の按音または散音を２音連続して“如一声”のように弾きます。中、食の２つの指を先に大指の上にかけ、剔、挑の順に弾き、力のある音をだします。
癶	はつ 撥	食、中、名の３指を微かに屈ませ、２本の弦を斜め左内側へすばやく同時に撥（はじ）き、力のある音をだします。
束	らつ 剌	食、中、名の３指を用い、２本の弦を“撥”と反対方向に外側へすばやく同時に弾き、力のある音をだします。
束( 癶 )	はつらつ 撥剌	撥と剌の２つの指法はたいてい続けて用いられます。撥、剌の順で力感のある双音（和音）を弾き、楽曲のフォルテを作ります。
伏	ふく 伏	伏は剌と一緒に用いられるため“ 伏( 束 ) ”（らつふく）とも記譜されます。弾き方は、“剌”で弾いた後、直ちに弦の上に３指を伸ばし伏せ、余音を断ちます。“伏”は一般に、一、二弦の五徽のあたりで弾きます。
早	さつ 撮	双音（和音）の弾法。小撮と大撮があります。小撮は、２弦の間隔が１ないし２弦分あり、勾と挑で２音均一に弾きます。大撮は２弦の間隔が３ないし４弦分あり、勾と托で２音均一に弾きます。
打圓	だえん 打圓	この符号の前の２弦を同時に托勾（あるいは挑勾）で弾きます。次に２音を速く１度、再び２音をゆっくり１度弾き、６声の音を連続させます。
厶( 六 )	こん 滾	名指の摘で内側から外へ、数音から７音まで連続し一気に弾きます。
弗	ふつ 拂	食指の摘で外側から内へ、数音から７音まで連続し一気に弾きます。
厶弗( 六 )	こんふつ 滾拂	滾と拂の２つの指法は、滾、拂の順で続けてよく用いられます。始めと終わりの弦は指示されます。